2014.07.21 日本でのワイン法制定
※あくまで一消費者としての意見です。
他の方がどう思うかは人それぞれだと思います。
やっと日本でもワイン法の制定に向けた動きが出てきました。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201407/2014072000071&g=pol
『国産ワイン』って言葉があります。
これだけ聞くと、『あれっ?国産ってことは日本で作られた原料で日本で作ったんじゃないの?』って言われる方もいるかもしれません。
しかし、今の酒税法上は輸入した濃縮ブドウ果汁で日本で醸造さえすれば『国産ワイン』を名乗ることができるんです。
ま、この話はだいぶ前から言われているので、ご存知の方も多いので、これ以上深くは突っ込みません。
ただ、ワイン法を制定するのであれば、この誤解を招く『国産ワイン』という名前もやめるべきだとわたしは思います。
誤解を招く表現だとわかってはいても、直せていない現状があるのですから。
ワイン法が出来ても、この表記が直せないと、国内が混乱しますよ??いつまでこの表記つづけるんですか??
大手メーカーの顔色窺って、直せないだけじゃないんですか??
ということを前提にして、個人的な想いとしては
国が動いて何かをしようとする時には、必ずと言っていいほど利権が絡んだ話になる。
ワインを造っている人、飲んでいる人にメリットが最大化されるワイン法であってほしい。
ということを思います。
さて、具体的にどんなことを決めるんだろうなーと妄想してみますw
意見も言います。黒い話もします。でも、一消費者の妄想ですから許して下さいw
まず、何より根幹にあるのは、
『日本ワイン』=『日本国産』=『日本で造られたぶどうで日本で醸造したワイン』
たったこれだけです。
世界のどの国のワイン法だって、この基本を守っていない国はありません。
これは守らなければいけません。
ここに産地の考え方を入れると、
『長野で育てたぶどうを山梨に持ってきて醸造した』
このパターンは産地呼称として『山梨』は名乗れないと思います。
『日本国産』は名乗れても産地としての『山梨』を名乗ろうとすると、
『山梨で育てたぶどうを山梨に持ってきて醸造した』
でないと名乗れない。この考えが基本であるべきと思います。
さらにミクロクリマとして、『勝沼』を名乗ろうとすると、
『勝沼で育てたぶどうを勝沼に持ってきて醸造した』
ここまでやらないと、勝沼は名乗れないわけで。。。
ここまでくると、ちょっと難しいのかなと思います。
んぢゃ、勝沼を名乗ろうとすると、醸造設備まで勝沼に作らにゃいかんのか!
って話になるわけなので。
現実的には、『山梨』『勝沼』『長野』『塩尻』『北海道』『余市』などのクリマを名乗ろうとすると、
『その地域で育てられて収穫されたぶどうのみで醸造した(醸造場所は問わない)』
というのがベストなところかなと思います。
こうすることでメリットとして生まれるのが、設立したてのワイナリーです。
設立したてのワイナリーは醸造設備に先行して、原料であるぶどうを造ることを先行することが多いです。
そうなると、どこかのワイナリーに委託醸造してワインを造ってもらうことになるのですが、
最近は委託醸造を受けてくれるワイナリーが少なくなってきています。
当然ですよね。収穫して醸造を開始する時期はどこのワイナリーも同じです。
自分のところで忙しいのに、他のところの仕込みまで手が回るか!って話ですから。
なので、近くのワイナリーではなく、遠くのワイナリーにお願いすることになりますが、
そうなると、別の県で醸造することもよくあります。その時にせっかく思い入れのある土地の名前を名乗ろうとしても
名乗れないのはよろしくないと思います。
逆に言うと、『どこのワイナリーでも、その地域の原料さえ手に入れば名乗れるのはいいのか?』って話もありますが、
これもメリットにこそなれ、デメリットにはならないと思います。
ワイナリーが自社ブドウでなく、買いブドウでワインを造るときに、メリットになりうるので。
ただ、ぶどうをワインにする時は、収穫したときから『酸化』が始まるので、すぐに処置を始めるのが理想です。
遠い産地からぶどうを運ぶ際には、どうしても『酸化』との戦いになるので、近くで醸造するほうが品質は向上します。
そうゆう意味で難しい面はありますが。
産地までの考えは問題ないのですが、どこまで細かくするか?の議論が難しいと思います。
たとえば、『勝沼』の中でも、『菱山』『鳥居平』、『塩尻』でいえば『桔梗が原』といったミクロクリマを
どういった基準で区分けするのか?の線引きがずっと頭を悩ませると思います。
新しいミクロクリマはどこの国でも新しく出てくるわけで。
それをどのように承認して、区画分け、認定するかの基準作りを最初にしないと、ミクロクリマの定義付けが
形骸化してしまう気がします。
ただ、ミクロクリマについては、ある程度実績も必要と思います。
名乗っても、それに値する品質のワインがなければ、クリマの意味がないわけですから。
次にぶどう品種の話です。
これは、フランスだとブルゴーニュの名前を名乗るときに使える品種はピノノワールとシャルドネと決まっています。
日本で、このやり方は取れないと思います。
どこにどの品種が合うか、長い歴史の中で淘汰された産地ならともかく、まだその結論が出ていない時点で、
そこまでの制定は可能性をつぶすことになりかねない。であれば、あえて自由にすべきと思います。
一点、ブドウ品種を名乗る場合に、何%使っていれば名乗れるのかの基準だけ決めておけば。
最後にぶどう栽培の話です。
実はここが一番難しいのかなと思います。
亜硫酸はどこまで使っていいのか?
農薬はそれぞれどこまで使っていいのか?
灌漑はやっていいのか?自然の雨だけなのか?
自然農法を名乗る条件は?
醸造に際してやってはいけないことは?
考えるだけでも???なことがいっぱい出てきます。
正直、わたしもそこまで専門的な知識を持ってるわけではないので、書けません。。。
ただ、あまり縛りすぎても、自由を失うだけなので、最低限のやってはいけないことだけ決める感じが一番いいのかなと思います。
日本のワインはこの10年ぐらいで一気に変わってきています。
新しいワイナリーが雨後のタケノコのようにどんどん出てきています。
醸造技術や栽培技術が切磋琢磨され、美味しいワインがごろごろ出てくるようになりました。
ワイン法が制定されたとしても、この勢いを削がないように制定されると1消費者としてはとてもうれしいです。
法案がなくたって、優良な生産者は美味しいワインを造ろうと日々努力しています。
その努力を無に帰すようなワイン法であってはならないと思います。
最後に。とはいっても、悪だくみをする生産者も中には当然いるわけで。
法律を守らず偽装する生産者も中には出てくるでしょう。
どこまで拘束力を持たせるか、そこに浮沈のカギが隠れていると思います。
他の方がどう思うかは人それぞれだと思います。
やっと日本でもワイン法の制定に向けた動きが出てきました。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201407/2014072000071&g=pol
『国産ワイン』って言葉があります。
これだけ聞くと、『あれっ?国産ってことは日本で作られた原料で日本で作ったんじゃないの?』って言われる方もいるかもしれません。
しかし、今の酒税法上は輸入した濃縮ブドウ果汁で日本で醸造さえすれば『国産ワイン』を名乗ることができるんです。
ま、この話はだいぶ前から言われているので、ご存知の方も多いので、これ以上深くは突っ込みません。
ただ、ワイン法を制定するのであれば、この誤解を招く『国産ワイン』という名前もやめるべきだとわたしは思います。
誤解を招く表現だとわかってはいても、直せていない現状があるのですから。
ワイン法が出来ても、この表記が直せないと、国内が混乱しますよ??いつまでこの表記つづけるんですか??
大手メーカーの顔色窺って、直せないだけじゃないんですか??
ということを前提にして、個人的な想いとしては
国が動いて何かをしようとする時には、必ずと言っていいほど利権が絡んだ話になる。
ワインを造っている人、飲んでいる人にメリットが最大化されるワイン法であってほしい。
ということを思います。
さて、具体的にどんなことを決めるんだろうなーと妄想してみますw
意見も言います。黒い話もします。でも、一消費者の妄想ですから許して下さいw
まず、何より根幹にあるのは、
『日本ワイン』=『日本国産』=『日本で造られたぶどうで日本で醸造したワイン』
たったこれだけです。
世界のどの国のワイン法だって、この基本を守っていない国はありません。
これは守らなければいけません。
ここに産地の考え方を入れると、
『長野で育てたぶどうを山梨に持ってきて醸造した』
このパターンは産地呼称として『山梨』は名乗れないと思います。
『日本国産』は名乗れても産地としての『山梨』を名乗ろうとすると、
『山梨で育てたぶどうを山梨に持ってきて醸造した』
でないと名乗れない。この考えが基本であるべきと思います。
さらにミクロクリマとして、『勝沼』を名乗ろうとすると、
『勝沼で育てたぶどうを勝沼に持ってきて醸造した』
ここまでやらないと、勝沼は名乗れないわけで。。。
ここまでくると、ちょっと難しいのかなと思います。
んぢゃ、勝沼を名乗ろうとすると、醸造設備まで勝沼に作らにゃいかんのか!
って話になるわけなので。
現実的には、『山梨』『勝沼』『長野』『塩尻』『北海道』『余市』などのクリマを名乗ろうとすると、
『その地域で育てられて収穫されたぶどうのみで醸造した(醸造場所は問わない)』
というのがベストなところかなと思います。
こうすることでメリットとして生まれるのが、設立したてのワイナリーです。
設立したてのワイナリーは醸造設備に先行して、原料であるぶどうを造ることを先行することが多いです。
そうなると、どこかのワイナリーに委託醸造してワインを造ってもらうことになるのですが、
最近は委託醸造を受けてくれるワイナリーが少なくなってきています。
当然ですよね。収穫して醸造を開始する時期はどこのワイナリーも同じです。
自分のところで忙しいのに、他のところの仕込みまで手が回るか!って話ですから。
なので、近くのワイナリーではなく、遠くのワイナリーにお願いすることになりますが、
そうなると、別の県で醸造することもよくあります。その時にせっかく思い入れのある土地の名前を名乗ろうとしても
名乗れないのはよろしくないと思います。
逆に言うと、『どこのワイナリーでも、その地域の原料さえ手に入れば名乗れるのはいいのか?』って話もありますが、
これもメリットにこそなれ、デメリットにはならないと思います。
ワイナリーが自社ブドウでなく、買いブドウでワインを造るときに、メリットになりうるので。
ただ、ぶどうをワインにする時は、収穫したときから『酸化』が始まるので、すぐに処置を始めるのが理想です。
遠い産地からぶどうを運ぶ際には、どうしても『酸化』との戦いになるので、近くで醸造するほうが品質は向上します。
そうゆう意味で難しい面はありますが。
産地までの考えは問題ないのですが、どこまで細かくするか?の議論が難しいと思います。
たとえば、『勝沼』の中でも、『菱山』『鳥居平』、『塩尻』でいえば『桔梗が原』といったミクロクリマを
どういった基準で区分けするのか?の線引きがずっと頭を悩ませると思います。
新しいミクロクリマはどこの国でも新しく出てくるわけで。
それをどのように承認して、区画分け、認定するかの基準作りを最初にしないと、ミクロクリマの定義付けが
形骸化してしまう気がします。
ただ、ミクロクリマについては、ある程度実績も必要と思います。
名乗っても、それに値する品質のワインがなければ、クリマの意味がないわけですから。
次にぶどう品種の話です。
これは、フランスだとブルゴーニュの名前を名乗るときに使える品種はピノノワールとシャルドネと決まっています。
日本で、このやり方は取れないと思います。
どこにどの品種が合うか、長い歴史の中で淘汰された産地ならともかく、まだその結論が出ていない時点で、
そこまでの制定は可能性をつぶすことになりかねない。であれば、あえて自由にすべきと思います。
一点、ブドウ品種を名乗る場合に、何%使っていれば名乗れるのかの基準だけ決めておけば。
最後にぶどう栽培の話です。
実はここが一番難しいのかなと思います。
亜硫酸はどこまで使っていいのか?
農薬はそれぞれどこまで使っていいのか?
灌漑はやっていいのか?自然の雨だけなのか?
自然農法を名乗る条件は?
醸造に際してやってはいけないことは?
考えるだけでも???なことがいっぱい出てきます。
正直、わたしもそこまで専門的な知識を持ってるわけではないので、書けません。。。
ただ、あまり縛りすぎても、自由を失うだけなので、最低限のやってはいけないことだけ決める感じが一番いいのかなと思います。
日本のワインはこの10年ぐらいで一気に変わってきています。
新しいワイナリーが雨後のタケノコのようにどんどん出てきています。
醸造技術や栽培技術が切磋琢磨され、美味しいワインがごろごろ出てくるようになりました。
ワイン法が制定されたとしても、この勢いを削がないように制定されると1消費者としてはとてもうれしいです。
法案がなくたって、優良な生産者は美味しいワインを造ろうと日々努力しています。
その努力を無に帰すようなワイン法であってはならないと思います。
最後に。とはいっても、悪だくみをする生産者も中には当然いるわけで。
法律を守らず偽装する生産者も中には出てくるでしょう。
どこまで拘束力を持たせるか、そこに浮沈のカギが隠れていると思います。
コメント